大蔵谷の獅子舞には、二十余りの芸が伝承されています。また、獅子舞に付属する構成員や鳴り物などが一体となり、はじめて芸が完成します。はじめと終わりの芸は決まっていますが、それ以外の芸の順番は毎年変わります。実際に芸を見る場合には、どれがどの芸なのかを考えながら見てもらえると面白いかもしれません。
一番最初に踊る芸、笹やぶの中から付近に怖いものがないか、何か食べ物はないかと躍り出てくる様子を表現する。
激しい太鼓に合わせて荒々しくありながら、階段を一段ずつ下りつつ恐る恐ると外に出てくる獅子の心の機微が表されているところが見どころ。
躍り出た獅子が提灯の明かりを見つけ、だんじりの上に駆け上がり、屋根の上で勇壮に踊る。
屋根の上で獅子が徐々にせり上がっていき、獅子が完全に立ち上がるところが見どころ。
また、だんじりから獅子が飛び降り、地上で荒々しく舞い、踊り疲れて休息するところから太鼓や笛など鳴り物の旋律が変わる。
獅子が獲物を見つけて食べるしぐさを表現する。
実際の獲物の代わりに手ぬぐいを取って食べる様子を表すことから「手ぬぐい」とも呼ばれる。
獅子が身体についた、しらみを取っているしぐさを表現する。
獅子が地面に散らばった豆を拾いまわる様子を表現する。
獅子が逆立ちをする様子を表現する。
獅子の頭を持つ人が中腰になり、かやを支えている後方の使い手が中腰になった前方の使い手の腰もとに乗ることから「腰乗り」と言われる。
獅子頭を持つ前方の使い手は、中腰の窮屈な体勢で腰に人を乗せながら獅子頭を操作し、その場で回るため、腕力と足腰の強さがないとできない芸。
獅子の体にまとわりつく、あぶを追い払うしぐさを表現する。
獅子が後ろの足で山のごとく高く立ち上がって歩き回る様子を表現する。
獅子頭を持つ使い手が、後方の使い手の肩に乗り、二段継ぎの状態で円を描くように歩き回る。
獅子が丸くなったまま、前足だけで歩いている様子を表現する。
後方の使い手が前方の使い手の背中に腹ばいで乗る。後ろ足が頭の横で、太鼓の旋律に合わせて動く。
水を飲みに来た獅子が、水面に映った自分の顔に驚き飛び上がる様子を表現する。
現在行われている芸の中では、最も静かで動きの少ない芸に見えるが、獅子の使い手には非常に高い技術が要求される。
ひょっとこ(地元では「せんま」と呼ぶ)が逆立ち(「しゃちほこ」から訛って「さっちょこ」と読む)をして、獅子と遊ぶ様子を表現する。面をかぶって獅子の姿が見えないせんまと、獅子頭の使い手の息が合わないとうまくできない芸。
獅子が体を丸くして、背中をかむしぐさを表現する。
前方の使い手が後方の使い手に肩車をしてもらって、その上で舞い、舞い終わるとあお向けにひっくり返って下り、上下交代を繰りかえす芸。使い手二人の呼吸を合わせて行われるアクロバティックな芸。
獅子が寝転んでじゃれている様子を表現する。
前足を伸ばして、虫を取ったり、毛並みを整えるように足をなめるしぐさを表現する。
ひょっとこの面をかぶった神様の持っている物にたわむれるしぐさを表現する。
草むらの上で獅子がゴロゴロと寝転がりながら楽しく遊んでいる様子を表現する。
あおむけに寝た人の足に、中乗りの人が脚を絡まらせて立ち、さらにその上で立った子どもが片足を交互に浮かせる芸。
獅子の夫婦が仲良く踊る芸。夫婦は「めおと(みょうと)」と読む。
三人で行う芸。肩に乗って立ち上がり、獅子が天に昇っていく姿を表現する。立ち上がって余裕があれば、一回りする。
獅子の早使いの芸で、太鼓と速さを競う。すべての締めくくりの芸。
両足、後足、穴獅子、二人寝
以上のような芸がかつてはありましたが、現在では踊り手がおらず、踊ることができません。
天狗、おたやん(おかめ)、せんま(ひょっとこ、ひょこま)の面をかぶった三人。
天狗は猿田彦(さるたひこ)、おたやんは天宇受賣命(あめのうずめのみこと)、せんまは天手力雄神(たぢからおのみこと)を表すと言われている。
獅子舞に合わせてたたいたり、獅子が太鼓に合わせて踊ったり、踊りの中心のリズムをつくる。
太鼓や獅子に合わせて高い音や低い吹き分け、芸を盛り上げる。
太鼓に合わせて、華やかな雰囲気をつくる。
たて2m、よこ1m、高さ2m、かじ棒4m
笹を4本屋根の上からさし込み、提灯32個を飾り付ける。
大提灯を四隅に4個、幕を屋根の下に飾り、大太鼓、小太鼓を付け、鐘を吊り下げている。
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